◆アニメ名言集◆
ここでは毎週放映されるアニメーション『ヒカルの碁』 での名言と共に私なりの感想をお送りするコーナーです。
    第5局〜第20局
   第21局〜第30局
   第31局〜第40局
   第41局〜第50局

9月4日放映 第47局 プロの世界へ

佐為:『ヒカルはもう、私に打たせてくれる気はないのだろうか!?』


伊角さん、院生も九星会も去る。ああ、寂しくなりました。和谷とヒカルの会話でのみ登場し、伊角さんは姿を消しました。心配だけど、俺らが心配してたってしょうがない。プロへの道を駆け上がるのだから。そんな感じでその会話が打ちきられてしまったのですけれど。伊角ファンとしてはかなり涙涙です。ぶっつりといった感じで消息を絶ってしまったのですから。伊角さん。伊角さん。伊角さ〜〜〜ん!!(叫んだってなぁ……)

ヒカルの前に開かれたプロへの道。いつか塔矢と、そしていつかは頂点にいる名人達とも戦うことができる。夢を馳せて、和谷との会話に乗り出すヒカル。その傍らで、言い知れぬ不安を抱く佐為でした。今回はそんな佐為の不安を表した台詞から。ここまで成長してしまったヒカルは、ヒカルの碁の道を歩み始めてしまった。では、自分は?ヒカルに打ってもらえて、初めて碁を打てる私は、この後今までのように碁を打てるのだろうか?そもそも、自分はいつまでヒカルと共にいられるのだ?……なんとも伏線を含むようなシーンだらけで、胸が痛みます。

ただ、ヒカルの気持ちもすごくよくわかるから、どうにもなりませんよね。塔矢をただひたすら追って、やっとここまで来たわけですし。いろんな物や人を犠牲にしたんです。ヒカルにだって、プロとしての意地がある。これから、なんだから。

さて、そんな折に新初段シリーズの話があがってきました。新しくプロになる初段と、現役トップ棋士が対局するイベントです。塔矢さんが一年前、座間王座と戦った、あれです。ヒカルの対局相手は、なんと!指名で塔矢行洋名人。ヒカルの才能と、その後ろに見え隠れする佐為の影。それに同じ才能を持った棋士達が、敏感に反応しているのです。アキラと親子取材に応じていたときに塔矢名人が指名したもんだから、となりでアキラさんはびっくりっすよ。親父、何考えとるんじゃ!進藤は俺の獲物だぞ!!といわんばかりの……(いや、お坊ちゃまですから決してそんな台詞のたまうはずがございませんが)。その知らせを受けたヒカルは、自分の力を試すときが来たと心弾ませますが、佐為は、自分に打たせてくれと、はっきりそう言ったのでした。
8月28日放映 第46局 プロ試験最終日

塔矢:『来い!進藤!僕はここにいる!プロの世界に!』


いよいよプロ試験最終日です。長かったです。実際、長い時間をかけて行われる総当たり戦みたいなものですから、集中力を保つのはきっと想像もつかぬほどの厳しさでしょうね。あの子達はホントにすごい(おっさんもたくさんいますが)。

越智とヒカル、前回の時点ではヒカルの仕掛けを見破り、うまくしのいだ越智の優勢かと思われました。ですが、ヒカルはこれでもかという粘りから、ほんのわずかな隙を見逃さなかったのです。勝負が分からなくなりました。

一方で、プレーオフになることを早々と勝利を決めて待つ伊角。他の人間が負けるのを待っている心境って、どんなものなのでしょう。相当きついでしょうね。ぴりぴりした空気が、映像からも伝わってきました。和谷が勝利を決めたときの衝撃の表情といったら……痛々しくて思わずこっちが顔を背けてしまいましたよ(´Д`;)伊角ーー!!……そして、その直後の会場からの歓声。注いだお茶をこぼす伊角。勝ったのはどっちだ。自分のプロへの道は絶たれたのか、繋がったのか!?……思った以上の地味な展開。誰も、伊角にプレーオフの知らせを持ってこない=進藤が勝ってプロ入り。言葉も出ないショックが、本当に痛いです……。ああ、伊角さん……。

そして、結果をわざわざ越智の家まで聞きに来た塔矢アキラさん。本当に、進藤さんしか眼中にないんですね。越智が憐れです。帰りはもちろんおぼっちゃまらしくタクシーです(お抱えの運転手がいないのは意外でしたが・苦笑)。その社中で、独白した台詞が、今回のもの。進藤は、いよいよ自分と同じ舞台まで這いあがってきた。こうなったら、自ら、進藤の謎めいた強さを知るのみ。さあ、進藤。こっちへ来い!!そんなアキラと戦うために、いよいよプロへ歩を進めるヒカルですが、囲碁部のみんなが懐かしいのも事実。ほんの少し、後ろ髪を引かれながら――よりいっそう厳しい、プロの世界へ。
8月21日放映 第45局 ヒカルVS越智

飯島:「どんな明日だよ。明日につながるって言ったってさぁ。一体、どんな明日なんだろう。俺たちの明日って。」


いよいよプロに残る3人が決まる最後の戦いが始まりました。それぞれ思いを抱え、会場入りです。その入り口で、越智とヒカルはちょっとした言い争いに。そう、ヒカルがプロへの道に残るか否か、その戦いの相手が越智なのです。塔矢と打ってきた越智は、ヒカルに勝って、塔矢に認めてもらえるよう必死です。そしてヒカルを見下し、去勢を張りながらも、その言い知れない強さに恐れを感じつつ、からんできます。ヒカルはヒカルで、その越智の様子に不自然さを感じ取り、越智の背後にいる塔矢を見つけ出します。そう、ヒカルにとっても越智は塔矢の前の置物でしかなく……その目は、あくまでその先の塔矢に向けられていたのでした。なんとも言えず、越智が当て馬状態で、憐れです(^_^;)。

そんな前哨戦が繰り広げられている横で、奈瀬と飯島が複雑ながらも会話をしていました。今回の台詞は、そこからです。なんていうのかな、何かを目指して戦っている人はみんな、一度はこんなことを言ったり、思ったりしたことがあるのではないでしょうか。先の見えない不安。確実に約束などされていない未来。それでも、自分たちは目標に向かって走りつづけなければならない。今を必死に頑張ったとして、果たしてそれに見合う結果が、その先に待っているのだろうか?……さあ、この答えはどこにあるのでしょうか。

さて、いよいよ越智戦開始です。互いに譲らず、序盤からレベルの高い碁が展開します。さすが、塔矢仕込ってところでしょうか。それに対するヒカルも、負けず劣らずといった感じで付いていきます。そして、どうにか形成を自分に持ってきたいヒカルは、一手をしかけたのです。それに越智は引っかからず……それは塔矢にヒカルと秀英の一戦を見せてもらっていたからこそなのですが、一見悪い手に見えたヒカルの狙いの一手を、先の先まで読み、見事防いだのです。これでヒカルの歩が悪くなってしまいます。

それでも、どうしても勝ちたい。塔矢の前に立ちたい。そんな必死の思いで、ヒカルは逆転のチャンスを狙います。なんともスピード感溢れる展開でした。うんうん。絵にはちょっと不満が残るのですけれど。いいですね!今回は越智が非常によく頑張っていました。あの年で、あそこまで勝負に対して厳しく、強く。ある意味すごい子だ、と誉めてやりたいものです。さて、結果はいかに。ここでヒカルが勝って、さらに和谷も勝てば自動的にプロは2人に決定。しかし、どちらかが負けるようなことがあれば……伊角さんはまず負ける相手ではないので、プレーオフ、という決勝戦になります。いよいよ、いよいよです。
8月14日放映 第44局 起死回生

和谷:「今日の一局はsai並みだったぜ。」


和谷戦。黒が殺されそうになって、がけっぷちに立たされたヒカル。もう助かる道がないのか?見つからない、負け?いや、まだあるはず。そう、例えば今打っている和谷が自分で、負けそうになっている自分が佐為だったら。もう黒の生きる道はないと確信したヒカルを尻目に、にっこりと笑って……こう打つだろう。そんなイメージを想像したヒカルが、たった一つの、難しい「黒の生きる道」を見つけます。あとは応手を間違えなければ黒が生き、ヒカルが勝つ。思いがけない逆転の一手を打たれ、最初は生きるはずがないと確信していた和谷も、途中でその手に気づき、衝撃を受けます。

どう頑張っても、もうさすがに挽回はできず。勝つと思った対局はヒカルの起死回生により、負けに終わりました。和谷の敗北です。拳を握って諦める和谷の姿が脳裏に焼き付きましたね。

勝ったヒカルに、和谷がかけたことばが、今回の台詞です。かつてネット碁界を騒がせたsaiの強さは、和谷も認めるすごいものだった。saiのように強くなるかもな、とヒカルに言った。今、確かにヒカルは強くなって自分の目の前に立っている。相手の強さを認めた、立派なことばであったと思います。互いにがけっぷちには変わりはないのに、よく言えました。和谷が和谷たる所以でしょうか。

さあ、いよいよ強敵、越智との対局へ。と、そのまえに。今回本田が落ちました。泣きながら対局場を去る本田。原作ではそれだけの表現で終わっているのですが、アニメオリジナルシーンが追加されていました。おお。しかも本田で?バス停でバスに乗ろうとしても、乗れない本田。涙が止まらない。そこにバスの運ちゃんがひとこと。「来年もあるよ。」ぶわあああああああーーーーーー。何じゃぁ!泣けるやんけ!!おっちゃん!碁のプロ試験のこと、知っとんのかいな!?なんだかなぁ、この場面で、この台詞は良かったもんか悩みますが……なんとも、「負けた」現実をつきつけられたようで苦しいですね。いやいやでも、ここで思いっきり泣いて、悔しがって、来年チャレンジすれば。うん、そうだな。やっぱり「来年がある」。この言葉で良かったんですね。
8月7日放映 第43局 ヒカルVS和谷

佐為:『いつも一緒……いつまで一緒?』


大手合いです(笑)。ヒカルVS和谷。こりゃ見ものですよ。和谷との対局の前夜、いつものように佐為と打ちながら、和谷戦に向け気持ちを高めるヒカル。一方で、こうして打ちながら成長してゆくヒカルを見守りながら、小さな不安を感じる佐為。自分の打ち方に似てきたヒカルを前に、自分はいつまで一緒にいられるのだろうか。そんな不安を、台詞として抜き出してみました。切ないですな……。しかし、和谷戦を前に、自分の不安は心の隅に追いやり、精一杯ヒカルを応援してやるのでした。

そんなときに、なんと試験会場で、以前こども囲碁大会で手合いに口出ししたヒカルをしかったプロの先生と出くわしてしまいます。もうプロの一歩手前まで来ているヒカルを目の当たりにし、あのときの一手を読んだヒカルの力を改めて認めたのです。あれは、佐為が見ぬいた一手であったはずなのに。自分の力を認めてもらったヒカルは喜びますが、またも佐為の心に不安がよぎる……それでも、和谷戦に気持ちを切り替える佐為、あんたえらい……さすが大人……手ユーかあんた1000年以上生きてる(?)よね……大人どころか仙人……(落としてすみません)。

和谷との戦いが始まりです。どちらもなんと気合に満ちた顔をしていることか。私もこの一局、大好きなので見ごたえあります。黒を殺せるか、生かせるか。この攻防は見ていてどきどきします。

森下九段との和谷のやりとりも、師弟の絆のようでいいエピソードだと思います。うまく対局にはさんで展開したのもうまい。いつまで院生なんかでうろうろしているつもりか。さっさとこっち(プロ)へ来い!なんとも頼もしい激励でしょうか。さあ、生きるか死ぬか。たった一つの道を、ヒカルは見出せるのか!?次週へ続く!!
7月31日放映 第42局 一人目の合格者

椿:「プロになるのはお前に任せた!」


いよいよプロ試験も終盤へさしかかります。攻めぎあいがそこここで展開されます。しかし、上位陣は崩れず……外来椿は、プロへの道を閉ざされます。勝ったヒカルを誘い、バイクに乗せて飛ばし――自分の夢を、若いヒカルへと託したのでした。今回はその椿の台詞です。がんばってみたけどダメだった。お前は頑張れ!そんなまっすぐな感情が表れた名台詞かと。

奈瀬の台詞も結構いたかったですね。本田戦に勝った奈瀬は、自分の碁に満足しながらも、ほんのの強さを認め……お互いに、プロを諦められない気持ちを持っていることを確認します。みんな、自分を信じて戦っている。けれど、けれどどうしても勝ち残るまでは行けない。……ことばではうまく表せませんね。こういう感情。

残り5戦の時点で、本田が伊角を下し、プロへの道をつなぎとめます。残り2戦の時点で、越智がTOP勝ちぬけを確定します。ここに一人、プロ棋士誕生です。ただ、まだ進藤との戦いが残っています。

いよいよつぶしあいが出揃った感じです。越智は一抜けですが。それでもヒカルとの対戦が一番の壁と信じ、気は抜いていません。2敗の和谷、3敗の進藤、そして4敗の伊角、本田。残り2つの椅子をかけて、いざ勝負!!
7月24日放映 第41局 三週では遅い!

伊角:「オレの碁がオレを支えている。」


負けの込んでいた伊角も、いよいよ復活です。伊角ばんさーい!このままがたがたと崩れてしまうかと思わせましたが、まだ伊角慎一郎は健在でした。敗北から自分の力を信じられなくなっていた伊角でしたが、越智との戦いの中で、見失っていた自分を徐々に取り戻していきました。自分が弱いはずがない。自分だって、積み上げてきたものがあるんだ。自分の碁が、自分を支える最後のとりでなのだ。そんな気持ちの溢れる台詞です。

うーん、伊角サンLOVE。越智戦を見事勝利で飾り、復活ですよ。晴れ晴れとした顔、見ましたか?「和谷の顔久しぶりに見た気がする」にもくらりときましたねぇ、別な意味で(おいおい)そう、プロ試験はまだ終わっていません。進藤も自分もまだまだ、伸びる。そんな確信も得られた、大きな一局でした。

全勝合格に土をつけられた越智ですが。いよいよ背後に迫っている進藤の足音が聞こえてきました。ははは、びびってます。なんだかんだいっても最年少じゃないですか。意外に越智のすごさにみんな気づいていないですよね。かわいそうに。さて、いよいよやばいと思ったのか、塔矢の指導碁を祖父にお願いする事になりました。

はっきり言って、塔矢の目に越智は入っていませんね。ほんと重ね重ね、かわいそうな越智……。秀英との対局を見せられ、三週間で進藤戦うには間に合わないとあせる越智。でも、そのためにアキラさんは来たんですね!面白くなってきました。


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